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(スペイン民法)                   元司法書士 古閑次郎

(平成27年3月見直し修正)

第1編 第11章:成年および親権解放(emancipación)

314

親権解放は次の場合生じる:

① 成年(になったこと)により。

② 未成年者の婚姻により。

③ 親権行使する者の譲許(concesión)により。

④ 裁判所の譲許により。

315

成年は18歳に達したときから開始する。

 成年の年齢の計算には出生の日を丸々含む。

316

婚姻は法律上親権解放を生じさせる。

317

親権行使者の譲許により親権解放が生じるには、未成年者は16歳に達してそれに同意することが必要である。この親権解放は公正証書により、または、(身分)登録に任ずる裁判官の面前に出頭することにより与えられる。

318

親権解放の譲許は身分登録簿(Regisro Civil)に登録されなければならなく、それまでは第三者に対する効果は生じない。

親権解放が譲許されると、撤回できない。

319

父母の同意で父母から独立して暮らしている16歳以上の子は、全ての(法律上の)効果(efectos)について親権解放されているとみなされる。父母はこの同意を撤回できる。

320

裁判官は16歳以上の子の親権解放を、子の申立てにより、父母の意見を聞いて、次の場合、譲許できる。

① 親権を行使する者が、親ではない他の者と婚姻しているとき、または、婚姻状態で同居しているとき。

② 父母が別居しているとき。

③ 親権の行使に多大な障害となる事由が生じたとき。

321

更に、裁判官は、事前に検察庁の意見を聞いて、16歳以上の後見に服する者の申立によりその者に成年の利益を譲許できる。

322

成年者は、民事的生活(vida civil)の全ての行為について能力を有する。但し、本法が特別の場合に規定した例外は除かれる。

323

親権解放は、未成年者にその人身および財物を成年者のごとく支配する権能を与える。しかし、成年に達するまでは、親権解放者は、その父母の同意なしには、また、父母がいないときはその保佐人の同意なしには、借金、不動産および商業もしくは事業施設または特に高価な物を譲渡もしくは担保に供することはできない。

親権解放された未成年者は裁判に自ら出頭することができる。

本条の規定は、また成年者の利益を裁判上取得した未成年者に適用される。

324

婚姻している未成年者が(夫婦)共有物である不動産および商業もしくは事業施設または特に高価な物を譲渡もしくは担保に供するためには、配偶者が成年者のときは、両者の同意で足りる。両方とも未成年者のときは、互いの父母または保佐人の同意が必要である。