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(スペイン民法)                 元司法書士 古閑次郎

(平成27年3月見直し修正)

2編 第4章 特殊な所有権

(第1節:水)

(第1款:水の所有権)

407

(次のものは)公共財物である:

①自然な河川とその川床

②自然川床の間を流れる泉および小川の連続または不連続な水、およびそれらの川床自体。

③公共財物自体の土地中に連続してまたは不連続に生じる水。

④公共の土地やその川床で自然に形成された池と湖。

⑤その川床が公共財物である地隙または川の干床の間を流れる雨水。

⑥公共の土地に存する地下水。

⑦公共工事の実施地域にある水、譲許事業者(concesionario)が工事を実施しているとしても。

⑧個人、国、県または市町村の土地の中に連続もしくは不連続に生じる水で、これらの土地から発しているところから。

⑨泉、下水および公共営造物から溢れているもの。

408

(次のものは)私的財物である:

①私有財産の土地で生じる連続または不連続な水で、それらの土地の間を流れているもの。

②上記の土地で自然に形成された池と湖およびその川床。

③それらの土地に存する地下水。

④それらの土地に落ちる雨水で、その端から流れ出てないもの。

⑤雨水で形成される連続または不連続の流水の川床、および公共財物ではない土地を流れる小川の川床

全ての用水溝または水路中で、水、川床、cajerosおよび岸は、その水が利用されている土地または建物の構成物とみなされる。その中またはその境界で水路が通る土地の所有者その水路の所有権および川床または岸の利用権を、権利または所有の明示的所有権原に基づかないときは、主張できない。

(第2款:公共水の利用)

409

公共水の利用は次により取得される:

①行政譲許(concesión administrativa)により。

20年間の時効により。

これらの利用の権利・義務の限界は、先ず第一に、譲許の条件により、二番目に水が利用される様式・方式による。

410

水利用の全ての譲許は第三者を害しないと解される。

411

水利用の権利は、譲許の有効期限満了によりまた20年間の不利用により消滅する。

(第3款:私的所有の水利用)

412

連続もしくは不連続な泉または小川が生じる土地の所有者は、その土地を流れる間は、その水を利用できる。しかし、その溢れたものは公共水の地位を得て、その利用は水特別法で律される。

413

雨水の河床の私的所有は、第三者を害してその流れを変える工事をすること、および、その廃棄(destrucción)が、急な増水の力によって、流れを変えさせ得る工事の実施を許容しない。

414

何人も、所有者の許可なく水を探すためまたは水を利用するために私的所有物の中に侵入することはできない。

415

ある土地で生じる水についてのその土地所有者の所有権は、下部位の土地所有者がその利用のために適法に取得できた権利を害さない。

416

土地所有者全ては、その所有物の中に雨水を溜める貯水池を建設する権能を、公共と第三者を害しない条件で、有する。

(第4款:地下水)

417

ある土地の所有者またはその他の許可を持つ者のみが、その土地で地下水を調査できる。

公共財物の土地での地下水の調査は、行政許可を持ってのみなすことができる。

418

水特別法に従って汲み上げた水は、汲み上げた者に帰属する。

419

汲み上げた水の所有者がそれを流れるままにしていると、水は公共財物となる。

(第5款:総則)

420

水を溜める営造物が存する土地、または、流れの変化で新たに造営物を建設する必要がある土地の所有者は、その選択で、修繕または必要な建設をなすか、または、害を受けている、もしくは、明らかに受ける恐れがある土地の所有者が修繕・建設をなすことを、自身を損ねることなしに、受忍する義務がある。

421

前条の規定は、第三者に害または危険を与えて水の流れを妨げる堆積物もしくは落下物をある土地から取り除くことが必要な場合に準用される。

422

2条が規定する工事から生じる利益に係わる所有者全員は、その利益に比例して工事実施の費用を負担する義務がある。その過失で損害を生じさせた者はその費用の責めを負う。

423

会社または個人に帰属する水の所有権と利用は公用収用法に従う。

424

本章の規定は、以前に取得した権利および水、溝川、泉または池の所有者が有するところの水を私的所有物として利用、売却または交換する私的所有権を害さない。

425

本節で明示的に規定されていない事項は、水特別法の規定するところに拠る。

(第2節:鉱物)

426

全てのスペイン人または外国人は、公共財物の土地で自由に鉱物を発見する目的で長さまたは巾10メートルを越えない範囲で試掘もしくは発掘を行うことができる。しかし、前もって地方当局に通知しなければならない。私的所有の土地では所有者またはその代理人の許可なしに試掘することはできない。

427

前条の規定の権利の限界、実行のための事前の方式と条件、鉱物とみなされるべき物質の指定、及び、土地所有者と認可の場合の鉱物の発見者に対応する権利の確定については、鉱物特別法が規定する。

(第3節:知的所有権)

428

文学、科学または芸術作品の著作者は、それを自己の意思で使用し処分する権利を有する。

429

知的所有権法は、その権利が帰属する者、その行使方式および有効期間を定める。この特別法で予定および解決されない場合は、所有権に関して本法に規定されている一般規則が適用される。