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(スペイン民法)                 元司法書士 古閑次郎

(平成27年3月見直し修正)

3編 第3章 相続

(第4節:親系による相続順位)

(第1款:直系卑属)

930

相続は、第一に直系下方に属する。

931

子及びその卑属はその父母及びその他の尊属を、性別、年齢または親子関係の区別なく相続する。

932

死亡者の子は常にその固有の権利で相続財産を均等に分割して死亡者を相続する。

933

孫及びその他の卑属は代襲相続権により相続する。ある者が数人の相続人を残して死亡した場合は、その者に対応する(相続)部分はその相続人たちに均等に分割される。

934

子および死亡した子の卑属がある場合は、前者は自己の権利で相続し、後者は代襲相続権で相続する。

(第2款:直系尊属)

935

死亡者に子及び卑属がない場合は、その尊属が相続する。

936

父母は均等に相続する。

937

父母の一方のみが生存している場合は、その者が子を全て相続する。

938

父母がいない場合は、より近い親等の尊属が相続する。

939

同一親系に属する同一親等の数人の尊属がある場合は、遺産は頭数で分割する。

940

尊属が異親系で同じ親等の場合は、半分は父系の尊属に属し、他の半分が母系の尊属に属する。

941

各親系では分割は頭数でなされる。

942

本款の規定は、無遺言相続と遺言相続に適用される第811条と第812条の規定を害しない。

(第3款:配偶者および傍系の相続)

943

930条~第942条に含まれる者がいない場合は、配偶者および傍系親族が次条以下に規定する順序で相続する。

944

尊属と卑属がいない場合、傍系親族に先立って生存配偶者が死亡者の財物全部を相続する。

945

配偶者が裁判上または事実上別居していた場合は、前条にかかる(相続)招集(llamamiento)は生じない。

946

(死亡者の)兄弟及び兄弟の子は、その他の傍系親族に優先して相続する。

947

全血兄弟以外はいない場合、これらの者は均等に相続する。

948

兄弟が全血兄弟の子である甥姪と競合するときは、兄弟は頭割りで、甥姪は株分けで相続する。

949

全血兄弟が半血兄弟と競合するときは、前者は、後者が相続するものの倍を相続する。

950

半血兄弟しかいない場合は、財物の区別なく均等に相続する。

951

半血兄弟の子は、全血兄弟についての規定に従がって、頭数または株分けにより相続する。

952条:削除(1981年)

953条:削除(1981年)

954

生存配偶者も兄弟も兄弟の子もいない場合は、4親等内の傍系親族が相続する。その親等の外には無遺言相続はなされない。

955

これらの傍系の相続は、親系の区別なく、また、全血の理由での優先度なく、実施される。

(第4款:国の相続)

956

前節の規定に従う相続権を有する者がいない場合、国が相続する。国は、遺産の1/3を死亡者の住所地の公的または私的に係わらず慈善、教育、社会活動もしくは職業活動をする市町村施設に配分し、他の1/3を、故人の県の一般的性格であっても同様な県施設に、故人がその職業のために属してその活動の大部分を捧げた施設を優先させて、配分する。残りの1/3は、相続財産の性質により閣議(Consejo de Ministros)で他の使途に全部または一部を供することが同意される場合を除いて、公的債務の減債基金(Caja de Amortización)に配分される。

957

国の権利・義務および遺産の2/3が配分される施設の権利・義務は、相続人の権利・義務と同じである。但し、限定承認の宣言を要さずに、第1023条に列挙する効果については限定承認したものと解される。

958

国が相続財産を自己のものとし得るためには、法定相続人欠如により遺産を国に取得させる相続人判決(declaración judicial de heredero)を先行させなければならない。