(第章 犯罪行為(infracción penal))
2節 刑事責任を免除する原因

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 18歳未満の未成年者は本刑法典に準拠して刑事責任を負わない。
 当該年齢の未成年者が犯罪行為を犯した場合、未成年者の刑事責任を規定する法律の規定に準拠して責任を負う。

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 次の者は刑事責任を免除される:
① 犯罪行為を犯した時点で、なんらかの精神の異常または混乱のために、行為の違法性を理解できない、または、その理解力に従って行動できない者。
 一時的な精神障害は、それが犯罪を犯す目的で当人によって誘発されたとき、あるいは、(当人が)その犯行を予見した、または、予見すべきであったときは、刑を免除しない。
② 犯罪を犯す目的で(次の)状態を惹起していなかった、あるいは、犯行を予見しなかった、または、予見すべきでなかった場合において、犯罪行為を犯した時点で、アルコール飲料、毒性薬物、麻薬、向精神薬、その他の同様な効果を引き起こす薬物の消費によって完全な中毒状態にあった者、あるいは、それら物質への依存によって、行為の違法性を理解できないようにする、または、その理解力に従って行為できないようにする禁断症状の状態にあった者。
③ 誕生または幼児期から知覚の擾乱を患うことで、現実認識をひどく混乱させている者。
④ 次の全要件が満たされる場合で、本人または他人の人身あるいは権利を守るために行動した者。
 (1) 不法侵害であること。 財物を守る場合、犯罪を構成し、商品を差し迫った劣化または 喪失の深刻な危険にさらすそれら財物に対する攻撃は、不法侵害とみなされる。 住居や  その付属物を守る場合には、それらへの不当侵入は不法侵害とみなされる。
 (2) 不法侵害を防止または排斥するため使用される手段の合理的必要性があること。
 (3) 守る側に有効な扇動が欠如していること。
⑤ 緊急事態で、自己または他人への害悪を避けるために、次の全要件が満たされる条件で他人の法益を侵害した、または、ある義務を破った者。
 (1) 引き起こされた害悪は、避けようとしたものよりも大きくないこと。
 (2) 緊急事態が当人によって意図的に引き起こされていないこと。
 (3) 害悪を被る者が、自己の職務または任務によって、自分自身を犠牲にする義務を負  っていなかったこと。
⑥ 克服できない恐怖に動かされて行為した者。
⑦ 或る義務の履行で行為した者、または、或る権利、職務または責務の正当な行使で行為した者。
 最初の①、②と③の場合、場合に応じて、本刑法典で規定される保安処分が適用される。

 

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通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)