(第17章 集団的安全保障に反する罪)
2節 放火の罪

第1款 放火の罪

351
 人の生命または身体に危険をもたらす火災を引き起こした者は、10年から20年の禁固刑に処せられる。 裁判官または裁判所は、引き起こされた危険の非深刻性および行為のその他の状況に留意して、1段階低い刑を科すことができる。
 人の生命または身体への危険が伴わないときは、行為は本刑法典第266条に規定する損害として処罰される。

2款 森林放火の罪

352
 山岳(montes)または森林に放火した者は、1年から5年の禁固刑および12月から18月の罰金刑に処せられる。
 人の生命または身体への危険があった場合は、その行為は第351条の規定に従って処罰され、いずれにしても、12月から24月の罰金刑が科せられる。

353
1. 前条に係わる行為は、次の事由のなんらかが伴って火災が特に深刻に至るときは、3年から6年の禁固刑および18月から24月の罰金刑に処せられる:
① かなり重要な範囲に影響する。
② 土壌に甚大または深刻な腐食作用が生じる。
③ 動物または植物の生息条件を著しく変え、または、なんらかの保護された自然領域に影響する。
④ 火災が人口集中地域または居住地区の近接ゾーンに影響する。
⑤ 火災が、気象または地面の状況がその火災拡大の危険を著しく増加させるときに、引き起こされる。 
⑥ いずれにしても、影響を受けた資源の著しい劣化または破壊が発生するとき。
2. 行為者が火災に由来する結果物で持って経済的利益を得るために行動するときは、同じ刑が科される。

354
1. 山岳または森林に火を放った者は、その火災がそこから広がらなかった場合は、6月から1年の禁固刑および6月から12月の罰金刑に処せられる。
2. 前項に規定させる行動は、火災がその行為者の自主的で積極的な行動によって広がらない場合は、刑を免除される。

355
 本款に規定される全てのケースで、裁判官または裁判所は、森林火災の影響を受けた区域における土壌の品質は30年間までの期間は修整できないと、裁決(acordar)できる、同じく、火災の影響を受けた区域で行われてきた使用(usos)が制限または抑制されること、および、火災に由来する焼けた木材の行政監督を裁決できる。

3款 非森林区域での放火の罪

356
 自然環境に重大な悪影響を与えて非森林植生区域に放火した者は、6月から2年の禁固刑または6月から24月の罰金刑に処せられる。

4款 自己財物の放火の罪

357
 自己財物の放火犯は、第三者を欺くまたは害する意図があった場合、詐害または損害を生じさせた場合、建築物、他人の木立または植生に広がる危険性があった場合、または、野生生物、森林または自然界の状況を著しく害した場合は、1年から4年の禁固刑に処せられる。

5款 共通条項

358
 重大な過失により、前各款で処罰される放火罪のなんらかを引き起こした者は、各ケースにそれぞれ規定される刑より1段階低い刑に処せられる。

358条の2
 第338条から340条の規定は、本節に規定される犯罪に適用される。

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通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)