18章 偽造の罪

1節 通貨と証印証書の偽造の罪

386
1. 次の者は、8年から12年の禁固刑および通貨の額面価額の同額から10倍の罰金刑に処せられる:
① 通貨を改変する、または、偽造通貨を作成する者。
② 偽造通貨または変造通貨を国内に持ち込む者。
③ その偽りを知って、偽造通貨または変造通貨を輸送、使用または分配する者。
2. 偽造通貨が流通に置かれた場合は、刑はその下限を半分上回らせて科される。
 偽造通貨の使用、分配または流通に置くためのその所持、受領または取得は、その額および偽造者、変造者、持込み者または輸出者との共謀の程度に留意して、1または2段階低い刑に処せられる。
3. 善意で偽造通貨を受け取って、その偽りが明らかになった後でそれを使用または分配する者は、3月から6月の禁固刑または6月から24月の罰金刑に処せられる。しかしながら、通貨の額面価額が400ユーロを超えなかった場合は、1月から3月の罰金刑が科される
4. 有責者が、一時的にしても、これらの活動実施に従事した社団(sociedad)、組織または団体に所属した場合は、裁判官または裁判所は、本刑法典代129条に規定する付加刑のなんらかを科すことができる。
5. 31条の2の規定に従って、法人が前述の犯罪に有責であるときは、通貨の額面価額の3倍から10倍の罰金刑が科される。

387
 前条の効果のため、法定通用硬貨および紙幣並びに法定通用に置かれる予定の硬貨・紙幣は通貨とみなされる。欧州共同体の他の国の通貨および外国通貨は通貨と同等である。
 合法施設内で、また、合法材料で製造されても、管轄官署が科した発行条件を知っていても履行しないで、または、なんらかの発行命令(orden de emisión)なしに発行されるときは、製造される通貨は同様に偽造通貨とみなされる。

388
 本節に含まれているものと同じ性質の犯罪に科された外国裁判所の有罪判決は、スペイン法に従って犯罪前歴が抹消された、または、抹消され得た場合を除いて、累犯(の効果)についてスペイン裁判官または裁判所の判決と同等である。

389
 偽造者と共謀して、郵便切手または証印証書を偽造または使用した者、または、その偽りを知ってスペインに持ち込んだ者は、6月から3年の禁固刑に処せられる。
 郵便切手または証印証書の善意の取得者で、その偽りを知って分配または使用した者は、3月から6月の禁固刑または6月から24月の罰金刑に処せられる。しかしながら、郵便切手または証印証書の額面価額が400ユーロを超えなかった場合は、1月から3月の罰金刑が科される

標題ページへ戻る

通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)