2章 堕胎の罪

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 女性の堕胎をその者の同意なしに行う者は、4年から8年の禁固刑に処せられ、また、いかなる医療業務の遂行、公的または私的婦人科病院、施設または診療所での全ての性質のサービスの提供について3年から10年の個別的公権剥奪刑に処せられる。
 暴力、脅迫または欺瞞によって女性の同意を得て、堕胎を行う者にも同じ刑が科される。

145
1. 法律で許可されている場合を除き、同意を得て女性の堕胎を行う者は、1年から3年の禁固刑に処せられ、また、いかなる医療業務の遂行、公的または私的婦人科病院、施設または診療所での全ての性質のサービスの提供について1年から6年の個別的公権剥奪刑に処せられる。裁判官は、本項の当該行為が公的センターまたは施設あるいは認可された私的センターまたは施設以外で行われたときは、刑をその下限を半分上回らせて科すことができる。
2. 法律で許可されている場合を除き、自己の堕胎を行う、または、他人がそれを行うことに同意する女は、6月から24月の罰金刑に処せられる。
3. いずれにしても、裁判官または裁判所は、懐胎から22週以後に堕胎したときは、本条にそれぞれ規定される刑をその下限を半分上回らせて科す。

145条の2
1. 法律で認められているケース内で堕胎を行う者は、次のひとつの状況にある場合、6月から12月の罰金刑に処せられ、また、公的または私的婦人科病院、施設または診療所での全ての性質のサービスの提供について6月から2年の個別的公権剥奪刑に処せられる:
a) 女性が出産支援の権利、給付および公的扶助に係わる事前情報を得たことを確認しなかった場合。
b) 法律で考慮されている待機期間(periodo de espera)が経過していなかった場合。
c) 規定の事前意見書(dictámenes previos preceptivos)を得なかった場合。
d) 公的センターまたは施設あるいは認可された私的センターまたは施設以外の場合。この場合は、裁判官は刑をその下限を半分上回らせて科すことができる。
2. いずれにしても、裁判官または裁判所は、堕胎が懐胎から22週以後に行われたときは、本条にそれぞれ規定する刑を下限を半分上回らせて科す。
3. 妊婦は本規定に従っては罰せられない。

146
 重大な過失により堕胎を引き起こした者は、3月から5月の禁固刑または6月から10月の罰金刑に処せられる。
 業務上過失で堕胎がなされた場合、同様に、職業また職務の行使について1年から3年の個別的公権剥奪刑が科せられる。
 妊婦は本規定に従っては罰せられない。

 

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通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)