(第22章 公の秩序に反する犯罪)
3章 騒乱(desordenes públicos)の罪

557
1. グループで、または、個人でしかしそれに支援されて、人または物の上に暴力行為を行使して、または、それを行なうと他人を脅迫して、治安をかく乱した者は、3月から1年の禁固刑に処せられる。
 これらの刑は、実行された暴力または脅迫の具体的行為に対応する刑を害することなく、科される。
2. グループまたはその構成員の上で、前項に規定される行為を実施するようにそれらを教唆して、または、それら行為を実行する性向を強化して、活動した者は、同じ刑に処せられる。

557条の2
 前条に規定される行為は、次の事由のなんらかが伴うときは、1年から6年の禁固刑に処せられる:
① 犯罪の参加者のある者が、武器または他の危険物を携帯した、または、偽装火器を表示したとき。
② 実行される暴力行為が人の生命に潜在的に危険となるとき、または、重大な傷害を引き起こす可能性があるとき。特に、鈍器または可燃液体の投げつけ、火災および爆発物の使用が含まれるとき。
③ 当該行為が、示威行動または多人数の集会において、またはそれらのなんらかの機会を利用して、実行されるとき。
④ 略奪行為が行なわれたとき。
⑤ 行為実行者が、官署、その職員または公務員のその地位を利用したとき。
⑥ 顔を隠して実行し、よって、その行為者の特定が困難になるとき。
 これらの刑は、実行された暴力、脅迫または略奪の具体的行為に対応する刑を害しないで、科される。

557条の3
1. グループで、または、個人でしかしそれに支援されて、行動して、公法人または私法人の住居、事務所、オフィス、施設または店舗に、例え公衆に開放されていても、その権利者の意思に反して侵入または占拠して、これでもって、治安およびその通常活動の明白な撹乱を引き起こす者は、当該行為が本刑法典の他の規定で既により重い刑で処罰されている場合を除いて、3月から6月の禁固刑または6月から12月の罰金刑に処せられる。
2. 当該行為は、第557条の2の①、③、④または⑤号の事由が伴うときは、1段階高い刑に処せられる。

558
 ある裁判所の法廷において、いかなる官署または法人の固有な公的行為において、投票所、公的事務所または施設、教育センターにおいて、または、スポーツまたは文化的催し物の開催の機会に、著しく秩序を撹乱する者は、3月から6月の禁固刑または6月から12月の罰金刑に処せられる。これらの場合では、また、科された禁固刑より3年まで長い期間の同様な性質の場所、イベントまたは催し物へ出入りする権利剥奪刑を科すことができる。

559
 いかなる手段によって、第557条の2の公的秩序撹乱の犯罪のなんらかの実行を教唆する、または、それを実行する決心を強化するために役立つメッセージまたはスローガンの公衆配布または拡散は、3月から1年の禁固刑または3月から12月の罰金刑に処せられる。

560
1. 電気通信回線または施設あるいは郵便を中断、妨害または破壊する損害を引き起こした者は、1年から5年の禁固刑に処せられる。
2. 第382条に規定される方法のなんらかで、鉄道に損害を引き起こす、または、鉄道交通に深刻な損害を与える者は、同じ刑に処せられる。
3. 住民への水道、ガス、電気の導管または送電線に損傷を与え、供給またはサービスを中断または著しく撹乱する者には、同じ刑が科される。

561
 共同体への危険状態を、または、他人への救助提供が必要となる災害の発生を、虚言または偽装して、これにより、警察、支援または救助サービスの動員を引き起こす者は、31日から1年の禁固刑または3月から18月の罰金刑に処せられる。

 

通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

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スペイン刑法典(2015年版)