(第22章 公の秩序に反する犯罪)
6節 犯罪組織およびグループ

570条の2
1. ある犯罪組織を発起、設立、組織化、調整または指揮した者は、その組織が重罪を犯す意図または目的を持っていた場合は、4年から8年の禁固刑に処せられ、その他の場合は、3年から6年の禁固刑に処せられる。また、当該組織に積極的に参加した、その一部を形成した、または、経済的または他のいかなる形式でそれに協力した者は、その組織が重罪を犯す目的を持っていた場合は、2年から5年の禁固刑に処せられ、その他の場合は、1年から3年の禁固刑に処せられる。
 本刑法典の効果のために、犯罪を実行する目的で、種々の仕事または機能を整然と整理して分配する3人以上の者で安定的にまたは無期限に形成された集団(agrupación)は、犯罪組織とみなされる。、
2. 前項に規定される刑は、当該組織が次のとき、その下限を半分上回らせて科される:
a) 多数の人で形成される。
b) 武器または危険な道具を所有する。
c) その特性によって犯罪実行または有責者の不可罰性を容易にする(facilitar)のに特に適する通信または輸送の高度の技術的手段を有する。
 2個以上の上記事由が伴った場合は、1段階高い刑が科される。
3. 犯罪が、人の生命または身体、自由、性的自由または(性的)無損害に反するものであった、または、人身売買であった場合は、本条にそれぞれ規定される刑はその下限を半分上回らせて科される。

570条の3
1. ある犯罪グループを設立、形成またはそれに資金調達した者は、次のように処罰される:
a) グループの目的が前条第3項の規定される犯罪を犯すものである場合で、1個以上の重罪に係わる場合は、2年から4年の禁固刑に処せられ、非重罪に係わる場合は、1年から3年の禁固刑に処せられる。
b) グループの目的が他のいかなる重罪を犯すものである場合は、6月から2年の禁固刑に処せられる。 
c) a)号に含まれない1個以上の非重罪の実行、または、軽罪の繰り返し実行に係わる場合は、3月から1年の禁固刑に処せられる。
 本刑法典の効果のために、前条に規定される犯罪組織の特性のなんらかを有しなくて、整然とした犯罪実行を目的とする3人以上の結合(unión)を犯罪グループとみなす。
2. 前項規定される刑は、当該グループが次のとき、その下限を半分上回らせて科される:
a) 多数の人で形成される。
b) 武器または危険な道具を所有する。
c) その特性によって犯罪実行または有責者の不可罰性を容易にするのに特に適する通信または輸送の高度の技術的手段を有する。
 2個以上の上記事由が伴った場合は、1段階高い刑が科される。

570条の4
1. 本節および次節に規定されるケースでは、裁判官または裁判所は、組織またはグループの解散、および、場合に応じて、本刑法典第33条第7項および129条の付加刑(consecuencias)の他のいかなる付加刑を裁決する。
2. 同じく、前2条に規定される行為の有責者には、犯罪の深刻さ、犯行の数および犯行者に伴う事由に比例的に留意して、それらの条に規定される刑に加えて、組織またはグループの活動、または、それらの内部での行為に関連する経済活動または法律行為について、場合に応じて科された自由剥奪刑の期間より6年から20年長い期間の個別的公権剥奪刑に処せられる。
 いづれにしても、上記条に規定される行為が本刑法典の他の規則に含まれているときは、第8条④号が適用される。
3. 本節の規定は、スペインで刑法的に重要な(penalmente relevante)いかなる行為を実行する犯罪組織またはグループに、たとえ、それらが外国で設立された、定住している、または、その活動を展開していても、適用される。
4. 裁判官または裁判所は、判決で考究して(razonar)、本節に規定される犯罪のなんらかの有責者に、当人が自発的にその犯罪活動を放棄した場合、かつ、他の有責者の特定または逮捕について決定的証拠を得るため、または、所属していた組織または団体の行動または展開を阻止するため、あるいは、当該組織またはグループの内部で、または、それらを通して行おうとした犯罪の実行を回避するために、官署またはその職員に積極的に協力した場合は、1または2段階低い刑を科すことができる。

 

通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

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スペイン刑法典(2015年版)