6章 自由に反する罪

1節 不法監禁罪と誘拐罪

163
1. その自由を奪って、他人を閉じ込め(encerrar)または監禁(detener)する私人は、4年から6年の禁固刑に処せられる。
2. 有罪判決を受けた者が、当初目的を達成することなく、被閉じ込め者または被監禁者をその監禁から最初の3日以内に開放した場合は、1段階低い刑が科される。
3. 閉じ込めまたは監禁が15日超続いた場合は、5年から8年の禁固刑が科される。
4. 法律で認められる場合を除き、官署に直ちに引き渡すために、人を逮捕した者は、3月から6月の罰金刑に処せられる。

164
 被誘拐者の開放に何らかの条件を要求する誘拐者は、6年から10年の禁固刑に処せられる。誘拐時に第163条第3項の状況が生じた場合は、1段階高い刑が科され、第163条第2項の条件が満たされる場合は、1段階低い刑が科される。

165
 前各条の刑は、それぞれの場合で、不法監禁または誘拐が官署または公務を擬装して実行された場合、あるいは、被害者が未成年、無能力者または職務執行中の公務員であった場合は、その下限を半分上回らせて科される。

166
1.  被監禁者の居場所を言わない不法監禁または誘拐の犯人は、不法監禁の場合は、10年から15の禁固刑に処せられ、誘拐の場合は、15年から20年の禁固刑に処せられる。
2. 次の何らかの事由があるときは、(前述の)犯行は、不法監禁の場合は、15年から20年の禁固刑に処せられ、誘拐の場合は、20年から25年の禁固刑に処せられる
a) 被害者が、未成年者または時別の保護が必要な無能力者であること。
b) 犯人が、被害者の自由または性的安全を侵害する意図で不法監禁または誘拐を実行したこと、または、事後、その目的で行為したこと。

167
1. 法律で認められる場合でなく、また、犯罪に基づく理由を介さないで、本節に規定される何らかの行為を犯した官署または公務員は、これら行為に規定されるそれぞれの刑の下限を半分上回らせる刑に処せられる。また、1段階高い刑とすることができる。
2. 次の者は、同じ刑に処せられる:
a) 犯罪に基づく理由の有無にかかわらず、その憲法上または法的権利を奪って、ある者の自由剥奪を決定、実行または延長し、また、当該自由剥奪(状態)を認めず、または、何らかの他の方法でその者の状況または居場所を秘匿した公務員または官署。
b) 国またはその官署の承認、支援または同意を得て当該行為をした私人。
3. 本条に係わる行為が官署または公務員によって行われた全ての場合では、それらの者に、さらに、8年から12年の絶対的公権剥奪刑が科される。

168
 本節に規定する犯罪を犯すための扇動、共謀および教唆は、対応する犯罪の刑より1または2段階低い刑に処せられる。

 

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通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)