(第8章 性的自由および性的無損害(indemnidad sexual)に反する罪
6節 前各節に共通する規定

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1. 性的侵害、嫌がらせまたは濫用による訴訟手続きには、被害者、その法定代理人の告発(denuncia)、または、面前の(en presencia)法的利益を考量して行為する検察庁の公訴(querella)が必要である。被害者が未成年者、無能力者または貧窮者(persona desvalida、身寄りのない者?)である場合、検察庁の告発で十分である。
2. これらの犯罪では、被害者または法定代理人の宥恕は、刑事訴訟(acción penal)またはその種類の責任を消滅させない。

192
1. 本章に含まれる犯罪の1個以上で有罪判決を受けた者には、更に、自由剥奪刑の後で行使される、監視付き釈放の保安処分を科すことができる。本保安処分の期間は、なんらかの犯罪が重罪の場合、5年から10年で、1個以上の非重罪の場合、1年から5年となる。この最後の場合、初犯者による1個の犯罪のとき、裁判所は、その者の危険性の少なさに留意して監視付き釈放の保安処分を科すか、科さないかできる。
2. 本章に含まれる犯罪実行に主犯または共犯(cómplice)として介入する、未成年者または無能力者の尊属、後見人、保佐人、補助人、教師、または、その他なんらかの(事実上の、または、法律上の)代理人は、対応する刑の下限を半分上回らせる刑に処せられる。
 この規則は、犯罪実行に含まれる状況(circunstancia)が問題となる刑の種類において特に考慮されるときは、適用されない。
3. 裁判官または裁判所は、さらに、親権剥奪刑、または、親権、後見、保佐または保護の権利行使について6月から6年の個別的公権剥奪刑、および、公雇用、公職、職業または職務行使について6月から6年の個別的公権剥奪刑を熟慮して科すことができる。第2節の2または第5節のなんらかの犯罪の行使犯には、報酬の有無に関わらず、未成年者と通常かつ直接に接触するなんらかの職業または職務について、場合によって判決で科された自由剥奪刑の期間より3年から5年長い期間、または、禁固刑が科されなかったときは2年から10年の期間での個別的公権剥奪刑が、犯罪の重大性、犯行の数および有責者に併置する事由に均衡的に留意して、科される。ただし、いずれにせよ、前各条に対応する刑を害しない。

193
 性的自由に反する犯罪の有罪判決では、民事責任に対応する宣告に加えて、場合によって、親子関係および養育費の確定のために適当な宣告がなされる。

194
 本章の第4節および第5節に例示されているケースでは、犯行において、施設または場所(local)が、公衆に開放されているか否かに係わらず、使用されたときは、有罪判決においてその一時的または確定的閉鎖を宣告できる。一時的閉鎖(これは5年を超えることはできない)は、また、保全的性格で採用することができる。

 

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通訳案内士(元司法書士) 古閑次郎

スペイン刑法典(2015年版)